2020/10/13 09:47
道を歩いていると、そこかしこから金木犀の香りがしてくる。
鹿児島はまだまだ日中暑く、すっかり秋めいて‥という気分には程遠い。
季節感なく小学生のように半袖を着る毎日で、毎年のことだが秋が短い。
長袖一枚が心地よい時期が短く、半袖からいきなりセーターが欠かせなくなる感じ。
9月の終わり頃、田んぼの中の田舎道を走ってたら、田の神さぁ(タノカンサァ)を見つけた。
箸置きを作るときに、画像はいろいろ調べたけど実物を見るのは初めて。
田の神さぁとは、田んぼを守り、お米の豊作を願う神さまで
手にはおしゃもじ(鹿児島ではめっげ←めしげ←飯匙)とご飯茶碗を持つ何とも庶民的な神さま。
石像で残ってるのは鹿児島と宮崎の一部らしい。
田の神さぁ①
片手には金槌を持ってるようで、大工さんの応援もしてくださるのかもしれない。
田の神さぁ②
白くお化粧されてちょっとおすましの田の神さぁ。
造花だけど花が添えられてて、周りの方に大切にしてもらってるんだろうな。
鹿児島では、お墓でも造花を見かけることがある。
お盆だけでなく、普段からお墓にお参りしてご先祖様を大切にする方が多く
頻繁にお参りできない方が、せめて造花でもとお供えするらしい。
ちょうど黄色く色づいてきた稲穂に、彼岸花の赤が映えて、きれいだった。
自分は、誰かが作ってくれたお米を食べるだけだけど、この風景はずっと続いていってほしい。
そろそろ新米が獲れるころ。
秋はやはり実りの季節、自然の空気もおいしい。
(m)